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50歳でフルマラソン2度目の挑戦:佐倉マラソンでガーミンの予測に挑む準備と克服

50歳にして、人生16週間ぶり2度目のフルマラソン、佐倉マラソンを走ってきました。

 

2023年12月の人生初フルマラソン湘南国際マラソンの走り(歩きもかなりあり)の記事はこちら。

toomuchromantic.hatenablog.com

 

今回は大会直前まで左すねの痛みが消えず、不安も消えないまま当日を迎えました。

 

大目標=ガーミンちゃんの「タイム予測」よりちょっと遅い4時間45分

中目標=サブ5

最低限=さすがに湘南国際よりは時間かからないだろう。。。

 

さてどうだったのか、備忘録を兼ねてまとめます。

 

 

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JR佐倉駅からのシャトルバスは行列もそれほどなく、5分待ちくらいで乗れた。周辺のコインパーキングも空いていて、自家用車でここまで来るのもありなのかも。競技場まではバスで15分くらい。

 

自宅最寄り駅で電車を待っていたら、背後に止まっていた先発の電車に気づかず、後から来た電車に疑いなく乗ってしまった。

 

なんかおかしいな?と思い検索すると、武蔵小杉駅の乗り換えで相当走らないとJR武蔵小杉駅からJR佐倉駅まで1本で行ける電車に乗れず、これを逃すと時間も手間も超絶ロスになることにやっと気づいた。

 

乗り換えでアップなしでキロ5分ペースくらいで走る羽目になり、自業自得だがまさに罰走気分。さらにJR佐倉駅改札内トイレの個室が2つしかなく、うんこするのに20分並ぶこととなった。幸先悪いわーと思いつつ、武蔵小杉で走って電車間に合ってよかったと前向きになった。

 


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男子更衣テントや荷物預かり場所は、陸上競技場に隣接している「長嶋茂雄記念岩名球場」にある。

 

2023年は雨で更衣室が満員電車並みだったらしい。今年は雨は降らず、外野の芝生にシートを敷いて着替える人も多かった。佐倉マラソンに出る方はレジャーシート必携です。

 


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気持ちが上がる電光掲示

 

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発着点の「岩名運動公園小出義雄記念陸上競技場」には小出義雄さんのプレートが埋め込まれている。

 


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地元の整形外科が、無料テーピングサービスを提供していたので、会場到着後、着替える前にテントに直行。すねの痛みを相談して、理学療法士の卵の学生さん?と思われる女性にテーピングしてもらった


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「すね、ふくらはぎの負担を減らすテーピング」を両足に施してもらった。

 

このおかげで、スタートからゴールまで、すねの痛みがまったく出なかった。本当にありがたかった。

 

ラグビーやってた学生時代、テーピングは動きが制限されるので嫌いだったのだけど、今回でテーピング様への意識が100%変わった。ありがとうテーピング、ありがとう理学療法士の卵さん(もしかしたらもう理学療法士の資格を持っているのかも)。

 

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スタート時の天候曇り、気温10.4度。暑さも寒さも風もなく、これ以上ない条件でした。大目標を意識して、「4時間半から5時間」のブロックに並んでスタート。スタートライン通過は号砲から2分22秒後でした。

 

公式サイトより、2024年佐倉マラソンのコース図


<スタートから5キロ>36分20秒(7分16秒/キロ)

大目標の4時間45分は「ネガティブスプリット」で達成するつもりだったので、序盤はオーバーペースにならないよう、ひたすらガーミンちゃんを気にしていた。

 

神経質になりすぎたのか、心拍が初っぱなから「ゾーン3」になってしまい、これどうなの??と1人ツッコミを入れる。

 

実は4日前、酒々井プレミアムアウトレットに買い物に来た際、陸上競技場から18キロ地点まで車で視察しており、前半コースが頭に入っていたことは大いに役立った。なんなら実際に走れてたらよかったですね。

 

写真はそのときに撮った、陸上競技場アクセス道の角っこにある「金メダルジョギングロード」の標識。

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<5キロから10キロ>34分43秒(6分57秒/キロ)

6キロから15キロまでは基本フラットな田舎道になるので、キロ7分ペースをキープすることだけを考えて無心で走る。

 

7キロ手前で5時間のペーサーが率いる大集団に追いつく。道幅も狭く、ペースも適度だったので、こちらの集団のちょっと後方に構えた。

 

<10キロから15キロ>34分47秒(6分57秒/キロ)

集団走のメリットを享受して、淡々と走る。集団っていいですね。

 

沿道で和太鼓の応援があった。が、おれたちが通過する頃には撤収モードだった。まあおれたち走るの遅いし、ずっと太鼓叩き続けるのも大変だしね。


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12キロくらいで、10キロの部の先頭集団がやってきた。先導車が「フルマラソンの方は右によってください!」と繰り返し声を張り上げていた。

 

実際に給水所地点ではかなり混沌としていて危なかった。毎年このタイムテーブルなのだろうから、織り込み済みなんだろうけど。

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<15キロから20キロ>34分39秒(6分56秒/キロ)

16キロの急勾配も腕を振ってとことこクリアして、おれって上り坂が得意なのかも、とちょっと思い上がる。

 

上り坂の直後の急な下りに、給水所兼給食所がある。5時間ペーサーのみなさんはここで補給となり、集団も一時停止のようだった。

 

おれはOS-1にアミノダイレクト5500を溶かしたスペシャルドリンクを400ミリリットル、ソフトフラスクに入れて持ち運んでおり、前半の給水所はスルー方針だっため、結果的にここで集団を抜き去る形となった。

 

5時間ペーサー集団にはビジユニ牧もいました。f:id:much_too_romantic:20240324165026j:image

 

<20キロから25キロ>35分24秒(7分5秒/キロ)

中間地点の通過は2時間30分35秒で、設定ペース通りだった。

 

ただし、4時間45分達成にはここからペースをあげないといけない。

 

それはちょっと厳しいかな、という気持ちになり、中目標のサブ5に切り替える。ペーサーからなんとか逃げ切りたい。

 

<25キロから30キロ>35分52秒(7分10秒/キロ)

オランダ風車が見えてきた。もう少し先に視界が開けたところで改めて撮る、という余裕がなくなっていたのか、写真はこの1枚しかなかった。f:id:much_too_romantic:20240324164941j:image

 

大会3週間前に25キロ走をしたのが練習での最長距離で、これ以降は湘南国際以来、本番でしか踏んだことがない距離になる。

 

「30キロの壁」なる単語もちらほらし、なんとか35キロまで粘ろう、と5キロずつ区切って自分を奮い立たせた。湘南国際ではすでにこの時点で足が売り切れ、歩き始めていたのを思い出した。

 

<30キロから35キロ>41分54秒(8分23秒/キロ)

ラソンはメンタル、と改めて思い知らされた。

 

なんとか35キロまで粘ろう、としていたところ、33キロで、

 

「はーい5時間です!」

 

と元気のいい女性5時間ペーサーの声が後方から聞こえた。

 

と思ったらあっという間に抜かれ、置いて行かれた。

 

ついていく力は残っていなかった。中目標のサブ5もだめか。。と思ったとたん、足が自然に止まってしまった。

 

フル出走は3,780人だったそうです。

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<35キロから40キロ>53分52秒(10分46秒/キロ)

精も根も尽き果て、自分としてはできる限りの早足、しかし傍目から見たらたぶんとぼとぼと歩いていた。

 

キロ10分は維持したいと、ときどきちょっとだけ走り、1人インターバルを敢行する。

 

ガーミンちゃんを見ると、このままいくとサブ5.5の当落線上と思われたので、目先の大目標をサブ5.5に急きょ設定した。

 

しかし足は思うように動かず、ときどきちょっと走る、くらいしかできなかった。

 

コースは35キロ過ぎから一本道を走り、右折してすぐまた右折し、1本向こうの道を折り返しで走る。

 

おれがが勝手に「ここで曲がるんだろう」と思っていた角に近づくと、カラーコーンが立っていた。

 

実際のコースはもっと先まで走って、さらにその距離を戻らないといけない。このカラーコーンを突きつけられた時が、レースで一番辛い瞬間だった。

 

この35キロから40キロのペースは、湘南国際と2秒しか違わなかった。精魂尽き果て歩き、時々がんばって走ると、このペースになる、ということなのだろう。

 

 

<40キロからフィニッシュ>18分55秒(8分37秒/キロ)

 

40キロ過ぎで左折したとき、沿道から「5時間半のペーサーが来ている」と声が上がった。

 

振り返ると、頭に風船をつけた男性と女性のペーサーが1人ずつ、確かな足取りで近づいている。

 

逃げ切らなければ、と思ってはいたが、足も精魂も尽き果てていた。

 

41キロすぎ、発着点の「岩名運動公園小出義雄記念陸上競技場」へのアクセス道に入ってすぐあたりで、すぐ背後まで迫ってきた。

 

 

もうだめだ。サブ5.5もならずか。。。

 

 

そのとき、

 

 

「一緒にゴールしましょう!」

 

 

女性ペーサーの大きな声が響いた。

 

 

「まだ大丈夫です!いけます!」

 

 

男性ペーサーの声も、それに続いた。

 

 

大目標も中目標も達成できず、急きょ設定したサブ5.5もあきらめたら、何も残らないレースになってしまうではないか。

 

 

そう思うと、グリコーゲンがどこからか湧いて出てきた。

 

 

お前、いままでどこにいたんだ。。

 

 

セルフツッコミしつつ、ペーサーと並んで、最後の力を振り絞って走り出した。

 

 

よりによって、最後の1キロはかなりの上り坂だった。ペーサーが「いい感じですよ!ナイスラン!」ととにかく保育園の先生のように褒めてくれる。

 

 

おれはそれを真に受けて、体力気力が回復していった。

 

 

沿道には、とっくに走り終わって帰りのシャトルバスを待つ中上級ランナーが並んでいた。そこから「ベイスターズがんばれ」「ソトがんばれ」との声援も上がった。

 

 

千葉ロッテマリーンズに移籍したソトを千葉で応援してもらおうと、この日はソトのベイスターズ旧ホームユニで走っていたのだった。これ着ててよかった。ソトはロッテでもぜひ活躍してほしい。

 

 

坂を登り切り、陸上競技場の入り口でペーサーはすっと離れた。後続を励ますみたいだ。

 

 

おれは陸上競技場トラックでウイニングランに入った。ゴール地点の時計表示を見ると

 

 

 

05:28:00

 

 

 

あれ?まだ2分余裕があるじゃん??

 

 

 

ちょっと気が抜けたが、ペーサーってそりゃほんとのぎりぎりで走らないよな、と思い直し、改めて感謝する。

 

 

 

そしてゴール!

 

 

 

グロス、ネットとも、堂々のサブ5.5達成です!ペーサーのみなさん、沿道で応援してくれたみなさん、ありがとう!

 

初マラソンの湘南国際から16週間にして、記録を20分更新しました。サブ5は来シーズンに取っておきます。

 

 

ネットタイムより、さらに数分早いガーミン表示。給水所で立ち止まったときに時間も止まったのか、そもそも計測開始が数分遅かったのかなぞだ。
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着替え終わったあとに、地元の整骨院の無料ケアブースにお世話になりました。5分か10分くらいのストレッチとマッサージ。とてもありがたかった。

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ランメトリックスの最高スコアは1キロ地点の72、最低は35キロすぎから1人インターバルをしていたときの63でした。

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<まとめ・気づいたこと・今後に向けて>

・気象条件は暑くもなく寒くもなく風もなく、佐倉マラソンにしては極めて珍しい好条件だった。テーピングのおかげなのか急に治ったのか、走っている途中に懸案のすねの痛みも全く出ず(そして翌日も全然出ていない)、妻や次女の全面協力で、カーボローディングもばっちりだった。よって、このタイムが今の実力、と謙虚に受け止めることにする。

 

・つまり、現状の走力では、キロ7分前後のペースでは32キロくらいまでしか持たないということだ。来シーズンに向けて精進します。精進といっても、どんな練習をすればいいのか、これから研究します。

 

www.chibanippo.co.jp

 

・トイレ対策は今回もうまくいき、レース中にトイレにいくこともなかった。2024年の佐倉マラソンは、2023年の悪天候による悪評判からか、出走者がさらに減ったようで、トイレも30キロ以降ははほぼ並んでいなかった。

 

・さすが41回の伝統を誇るだけあり、動線や各種ブースも必要かつ十分で、派手ではないけど、地元に根付いた質実剛健な大会でした。テーピングと整体は本当にありがたかった。そしてペーサーを務めていただいたニッポンランナーズには本当に感謝です。

 

 

www.nipponrunners.or.jp

 

・佐倉マラソンで一番辛いのは、16キロの急坂でも、ゴール直前の急坂でもなく、35キロすぎから数キロ続く直線だと思い知った。目標となる建物も見当たらず、進んでいる感覚が持てないまま、残りの距離を指折り数えながら走る、ということになる。おれの場合はほぼ歩いていたのだが。

 

スペシャルドリンクをソフトフラスクに入れる作戦は大成功だった。序盤の給水所は混んでいてペースを乱す要因になるので。25キロか30キロくらいで飲み終わり、あとは給水所に頼るイメージ。

 

・足裏のワセリン、乳首のテーピング、スタート前のガスター10、ストッパ、整腸剤は今回も大活躍してくれた。いつもはスタート2時間後くらいに右脇腹が痛くなるのだが、今回は脇腹の痛みが出なかった。内蔵や体幹長距離走に慣れてきてくれたのかも。

 

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来年もぜひ出たいですね。